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パラペットとは?役割や雨漏りとの関係性

平らな屋根の陸屋根や屋上などを囲むように取り付けられているパラペットは、建物の防水や安全性を守る重要な役割を果たしています。

パラペットのある陸屋根や屋上には普段から出入りすることが少ないため、不具合に気付きにくい部分ではありますが、メンテナンスを怠ると雨漏りが起きてしまう恐れがあります。

建物を長持ちさせるためにも、定期的に点検をして気になる症状が見られる場合には、早めに修理を行うようにしましょう。

このページでは、パラペットの役割や雨漏りの原因、メンテナンス方法などについて説明いたします。

パラペットとは


パラペットとは、建物の屋上やバルコニーなどの外周部先端の立ち上がり部分に設置された低い壁のことを指し、「胸壁(きょうへき)」「扶壁(ふへき)」「手すり壁」とも呼ばれます。

パラペットは、用途によって10〜150cm程の高さがあり、多くの場合は、パラペットの立ち上がり部分と屋根の取り合い部分に内樋(うちどい)と呼ばれる排水システムが設置されています。

パラペットと笠木の違い


笠木は、パラペットと笠木はよく混同されやすいパーツですが、パラペットの頂点部に取り付けられている仕上げ材のことを笠木やパラキャップと呼びます。

笠木には、見た目を整える役割や、パラペットの頂点部分に被せるように取り付けることで、建物内部に雨水が入り込まないよう防水性を高める役割があります。

パラペットの役割

転落を防ぐ


屋上やベランダの先端に壁となるものが無ければ、下に転落してしまう危険性が非常に高くなります。パラペットが壁や柵を取り付けるための土台となることで、人や物落下を防ぐという役割を果たしています。

雨水を適切に排水する


傾斜がほとんどない陸屋根では、パラペットが無ければ雨が降るたびに屋根に溜まった雨水が四方から流れ出てしまいます。

パラペットを設置することで、屋根に溜まった雨水を内側に設置された内樋(箱樋)と呼ばれる排水溝を通って適切に排水することができるようになり、雨漏りのリスクを減少させることができます。

外壁の劣化を防ぐ


屋根に傾斜の付いている勾配屋根の場合、雨水は傾斜に沿って軒先に伝わってから、雨樋を通って自然に地面に流れ落ちる構造になっています。

しかし、傾斜のほとんどない陸屋根の場合、パラペットが設置されていなければ、雨が降るたびに屋根に溜まった汚れとともに外壁やサッシへ雨水がダイレクトに伝わってしまいます。

そのため、パラペットで屋根に溜まった雨水が外壁やサッシに流れ落ちるのを防ぐことで、外壁などの汚れや劣化を最小限に抑えるという役割があります。

デザイン性の向上


パラペットを設置することで、デザイン性を高めるという役割もあります。パラペットの高低を調整することで、縦に伸びるデザインを強調できたりとスタイリッシュな雰囲気を演出することができます。

また、頂点部の笠木の素材や色を工夫することで、さらに自分好みのデザインに仕上げることが可能です。

パラペットから雨漏りが発生する原因とは

内樋や排水溝の不具合


パラペットからの雨漏りの原因として最も多いのが、内樋や排水溝の不具合です。

パラペットは、内樋から排水溝に雨水を集めて排水されますが、排水溝やその周辺は特に水分や砂・土、ゴミが集まりやすい部分なので、排水溝が詰まってしまうことがあります。

排水溝が詰まってしまえば、屋根の雨水を排水することが出来なくなって、屋根に雨水が溜まってしまいます。排水できない状態が長期化することによって、防水層の劣化が早まり雨漏りが高まります。

笠木の不具合


パラペットの頂点部に被せるように取り付けられた笠木の不具合によって雨漏りが起こることがあります。

笠木に使われる素材は様々ですが、多くの場合は防水性の高い金属素材のものが使われています。しかし、水を通さない金属素材であっても、経年劣化や吹き付ける風によってサビや変形などの症状が現れるようになります。

笠木自体が劣化してしまうと、破損した部分や隙間から雨水が笠木内部に入り込んで雨漏りが発生してしまいます。

また、笠木の固定に使われるビスや外壁との継ぎ目部分のコーキングが劣化することでできた隙間から雨水が浸入してしまう場合もあります。

サッシや立ち上がり周辺の外壁などの劣化


軒のない陸屋根は、軒のある建物に比べて外壁やサッシにかかる水の量が多くなるため、傷みやすい傾向にあります。

パラペットの素材は、基本的に外壁と同じものが使われています。そのため、外壁と同様にクラックや目地の劣化などによってできた隙間から雨水が内部に浸入して雨漏りが起こる可能性があります。

パラペットの部位ごとのメンテナンス方法

パラペットは、主に頂点部の笠木、外壁から立ち上がっている壁、内樋や排水溝の3つで構成されています。それぞれのメンテナンス方法は以下の通りです。

頂点部の笠木


笠木の劣化が色褪せなど軽度な症状であれば、塗り替えによるメンテナンスで対応が可能です。

笠木は、一般的にステンレスやアルミ、ガルバリウムなどの金属素材が使われていて、ステンレスとアルミ以外の金属素材では、定期的な塗り替えが必要となります。

笠木自体が破損していたり変形している場合には、下地の補修を含めた笠木の交換を行う必要があります。

また、笠木の継ぎ目に施されているコーキングが劣化している場合には、古いコーキングを撤去してから新しいコーキングへ打ち替えをして補修を行います。

外壁から立ち上がっている壁


外壁から立ち上がった壁の部分は胸壁と呼ばれており、基本的には外壁と同じ素材が使われています。胸壁も笠木と同様に経年などによって塗膜が劣化するので、定期的に塗り替えによるメンテナンスを行いましょう。

また、クラックやひび割れなどの症状が見られる場合には、症状に応じた補修が必要です。被害が深刻な場合には、カバー工法や張り替えといった大掛かりな工事が必要となるケースもあります。

胸壁に、窯業系サイディングやALCが使われている場合には、目地のコーキングも劣化しますので、コーキングの打ち替えや増し打ちをして、雨水が浸入しないようメンテナンスを行います。

内樋や排水溝


内樋や排水溝はゴミや汚れが溜まりやすく、雨によって落ち葉などのゴミが泥と混ざってしまうと、固まって密着し腐食やつまりの原因になってしまいます。

できるだけ腐食させないよう、定期的に掃除を行ってスムーズに排水ができる状態を維持するようにしましょう。

また、排水溝の防水層が劣化してしまうと、防水層のひび割れやめくれなどのリスクが高まってしまいます。そのため、5〜7年を目安に表面のトップコートの塗り替えを行うことをおすすめします。

小さな傷や穴であればコーキングでの補修も可能ですが、防水層が剥がれて下地まで被害が生じてしまっている場合には、全体的な防水工事のやり直しや屋根のカバー工法や葺き替え工事が必要となる場合もあります。

症状が深刻化すればするほど大掛かりな工事が必要となるため、被害を最小限に抑えるためには、定期的に点検を行って症状が軽いうちに修理を行うことが大切です。

まとめ

パラペットは、建物の屋上やバルコニーなどの外周部先端に設置されているため、紫外線や雨風の影響を受けやすい箇所です。

パラペットは劣化すると雨漏りの原因にもなりますので、建物を長持ちさせるためには定期的に点検を行い、不状況に合わせてメンテナンスを行う必要があります。

症状をそのまま放置してしまうと、被害がどんどん拡大して大掛かりな工事が必要になったり、二次被害を引き起こす恐れもあるので、少しでも気になる症状があれば早めに専門業者へ相談しましょう。

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