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屋根工事の資格・免許とは?有資格者に頼むべき理由

屋根工事を業者に依頼する際、「資格のある業者に頼んだ方がいいの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

業者選びにおいて資格・許可の知識を持っておくことは、施工トラブルを未然に防ぐうえで非常に重要です。

今回は、屋根工事に関連する主な資格・許可の種類と役割、無資格業者に依頼した場合のリスク、業者選びで確認すべきポイントについて詳しく解説します。

大切なお住まいを守るためにも、業者に依頼する前にぜひ参考にしてください。

屋根工事に資格は必要?


屋根工事は戸建て住宅の修繕やリフォームで一般的に行われている工事ですが、法律上、必須となる国家資格は定められていません。

そのため、資格を持たない業者であっても施工を請け負うことが可能であり、業者ごとに技術力や施工品質に大きな差が生じやすいのが実情です。

だからこそ、資格や建設業許可の有無は、その業者がどの程度の専門性や信頼性を備えているかを見極めるうえで、重要な判断材料のひとつとなります。

資格の有無だけですべてが決まるわけではありませんが、実際に依頼する前に建設業許可の有無や施工実績などを確認しておくことで、施工不良や追加費用といったトラブルの予防にもつながります。

屋根工事に関連する主な資格・免許一覧

屋根工事に関連する資格や許可には、国家資格・民間資格・行政上の許可制度などがあります。

あらかじめそれぞれの役割を知っておくことで、業者選びの際にどのような点を確認すべきかが分かりやすくなります。

それでは、代表的な資格や許可について順番にご紹介します。

瓦葺き技能士


瓦葺き技能士は、瓦屋根の施工に関する技能を証明する国家資格です。厚生労働省の管轄のもとで実施される技能検定制度のひとつです。

試験は学科と実技で構成されており、瓦の種類や施工方法、下地処理、防水処理などに関する知識と技能が問われます。

1級は現場を統括できる熟練技能者としての水準、2級は基本的な施工技能を有する水準と位置づけられています。

瓦屋根の新設や葺き替え、補修工事に関わる職人が取得する代表的な資格です。

建築板金技能士


建築板金技能士は、金属板を使った屋根や外装の施工技術を証明する国家資格です。厚生労働省の管轄のもとで実施される技能検定制度のひとつです。

ガルバリウム鋼板やトタン、銅板などの金属材料を用いた加工・成形・取付けなどの技能が試験で評価されます。

1級は現場を管理できる高度な技能、2級は基本的な施工技能を示します。金属屋根工事や雨樋工事に従事する職人が多く取得しています。

建築士(一級・二級)


建築士は、建築物の設計および工事監理を行うための国家資格で、建築士法に基づいて定められています。

屋根工事との関係では、屋根の形状や構造、防水計画、耐震性などを含めた建物全体の設計や監理に関わる資格です。

二級建築士は中小規模の建築物を中心に、一級建築士は規模や用途に制限なく設計・監理を行うことができます。

施工そのものを行う資格ではなく、設計や工事全体の管理を担う立場の資格です。

建設業許可(屋根工事業)


建設業許可は資格ではなく、建設業法に基づく行政の許可制度です。一定規模以上の工事を請け負う場合に必要とされています。

具体的には、原則として1件あたりの請負金額が500万円以上の屋根工事を行う場合に、都道府県知事または国土交通大臣の許可が必要です。

なお、新築工事や大規模な増改築工事など、建物全体に関わる工事については金額の基準が異なります。

建設業許可には「一般建設業」と「特定建設業」があり、工事の規模や下請契約の内容によって区分されています。

また、許可番号は事業者ごとに付与されており、見積書やホームページなどに記載されているのが一般的です。

足場の組立て等作業主任者


足場の組立て等作業主任者は、労働安全衛生法に基づく作業主任者制度のひとつです。

高さ5メートル以上の足場の組立て・解体・変更作業において、作業の指揮や安全管理を行う責任者として選任が義務付けられています。

一定の実務経験を満たしたうえで技能講習を修了することで選任されるもので、屋根工事のような高所作業を伴う現場では、安全管理のために重要な役割を担います。

雨漏り診断士


雨漏り診断士は、雨漏りの原因調査や診断に関する知識を証明する民間資格です。特定の国家資格ではなく、一般社団法人などの民間団体によって認定されています。

雨漏りの調査では、屋根だけでなく外壁や窓まわり、ベランダ、防水部分など建物全体を確認し、どこから雨水が侵入しているのかを特定するための知識が求められます。

そのうえで、調査結果をもとに、どの部分をどのように補修すべきかを整理し、適切な修繕方法を提案することが主な役割です。

外壁・屋根劣化診断士


外壁・屋根劣化診断士は、建物の外壁や屋根の劣化状況を調査し、修繕の必要性を判断するための民間資格です。

特定の国家資格ではなく、一般社団法人などの民間団体によって認定されています。

実際の調査では、外壁のひび割れや塗装の劣化、屋根材の浮きや破損などを確認し、建物の劣化状況を総合的に判断します。

そのうえで、調査結果をもとに、補修が必要な箇所や工事内容を整理し、適切な修繕方法を提案します。

無資格業者に依頼した場合のリスク

資格や許可のない業者への依頼は、費用が安く見えることもありますが、その分いくつか注意しておきたい点もあります。

工事後にトラブルが起きてから後悔しないためにも、事前にリスクを知っておくことが大切です。

施工不良が起きやすい


資格や許可を持たない業者の場合、施工の品質を一定の基準で管理する仕組みが整っていないことがあり、現場ごとの判断や経験に頼った工事になりやすい傾向があります。

そのため、仕上がりにもばらつきが出やすくなってしまいます。

例えば屋根の防水工事では、本来必要な防水シートの重ね幅や施工手順が十分に守られないまま作業が進んでしまうことがあります。

また、屋根材や板金の固定基準が不十分な場合には、強風や雨の影響を受けて浮きやズレにつながることもあります。

こうした不備は、工事直後には見た目では分かりにくく、しばらくは問題がないように見えることも少なくありません。

しかし、時間が経つにつれて、わずかな隙間から雨水が入り込み、雨漏りや屋根材の劣化として徐々に表面化していきます。

さらに、内部に水が回ってしまうと下地の木材まで傷みが進行し、表面だけの補修では対応できず、結果的に工事範囲が大きくなることもあります。

保証・アフターフォローが不十分なことが多い


資格や許可を持たない業者の中には、保証やアフターサービスの体制が十分に整っていない場合があります。

そのため、工事後に雨漏りや屋根材の浮きなどの不具合が出ても、修理を依頼した際に「経年劣化」と判断されて対応してもらえなかったり、業者と連絡が取りづらくなり、そのまま対応が進まないといったケースも考えられます。

こうなると、状況を把握するために別の業者へあらためて調査から依頼し直す必要が出てくることもあります。

その結果、原因の特定や修理のやり直しに費用がかかり、当初の工事費用とは別に追加の負担が発生してしまう可能性があります。

場合によっては、想定していた以上の出費につながることもあり、「最初からしっかりした業者に依頼しておけばよかった」と感じるケースも少なくありません。

火災保険の申請に支障が出ることも


自然災害によって屋根が破損した場合、火災保険を利用して修理費用を申請できることがあります。その際には、被害状況の写真や工事内容の報告書、施工業者の情報など、さまざまな書類の提出が求められます。

しかし、無資格・無許可の業者による施工の場合、こうした申請に必要な書類が十分に揃わないことがあります。その結果、保険会社への説明が不十分となり、申請手続きがスムーズに進まない可能性があります。

場合によっては、追加資料の提出を求められたり、確認に時間がかかってしまい、保険金の支払いまで想定より長く待つことになるケースもあります。

そのため、火災保険を利用した修理を検討している場合には、申請に必要な書類対応まできちんと行える業者かどうかも重要な確認ポイントとなります。

有資格者に依頼するメリット

屋根工事を依頼する際には、業者の資格や建設業許可の有無も重要な判断材料のひとつになります。

必ずしもすべての業者に当てはまるわけではありませんが、一定の基準を満たした業者に依頼することで、施工品質や対応面で安心できる可能性が高くなります。

ここでは、有資格者や建設業許可を持つ業者に依頼する主なメリットについてご説明します。

技術力の担保


有資格者や建設業許可を持つ業者に依頼する大きなメリットは、一定水準以上の技術力が期待できるという点です。

国家資格を持つ職人は、屋根工事に必要な知識や施工技術を基礎から段階的に学んでおり、現場での経験に加えて専門的な研修も受けています。

そのため、防水シートの施工や板金の加工・固定といった、仕上がりに直結する工程においても、基本に沿った適切な手順で作業が行われる可能性が高くなります。

法令遵守への意識が高い


建設業許可を取得している業者は、建設業法や安全基準に沿って工事を行うことが求められています。

そのため、工事の進め方や現場での安全管理についても、一定のルールに基づいて対応することになります。

また、許可の取得や更新の際には、法令や安全基準に関する知識も確認されるため、現場でもルールを意識しながら丁寧に対応している業者が多くなります。

万が一のトラブル対応も安心


工事後に不具合が見つかった場合でも、会社としての体制が整っている業者であれば、相談や補修対応を受けられる可能性が高くなります。

気になる点が出てきた際にも、これまでの経験やノウハウを活かした適切な対応が期待できます。

適切な診断・提案が受けられる


経験や資格を持つ業者であれば、屋根の劣化状況や構造を踏まえて状態を確認できるため、必要な工事を見極めたうえで提案してもらえる可能性が高くなります。

そのため、本来必要のない工事を勧められたり、逆に必要な修繕が見落とされたりするといったリスクの軽減にもつながります。

業者に依頼する前に確認したいポイント

実際に業者へ依頼する前に、いくつか確認しておきたいポイントがあります。ここでは、業者の信頼性や技術力を見極めるための代表的な4つをご紹介します。

建設業許可(屋根工事業)の番号を公開しているか


建設業許可を取得している業者には、それぞれ許可番号が付与されています。この番号は、国や都道府県が公開している検索システムなどで確認することができます。

ホームページや見積書、名刺などに許可番号の記載がない場合は、直接確認してみるとよいでしょう。

なお、500万円未満の工事であれば建設業許可がなくても請け負うことは可能なため、小規模工事を中心に行う業者では未取得の場合もあります。

ただし、許可取得に向けた姿勢があるかどうかも、ひとつの判断材料になります。

担当者・職人が関連資格を保有しているか


資格はあくまで技術力を判断する目安のひとつですが、瓦葺き技能士や建築板金技能士などの資格を持つ職人が在籍しているかどうかは、専門性を確認するうえで参考になります。

工事内容に応じて、どのような資格を持つ職人が担当するのかを事前に確認しておくと安心です。

また、「資格保有者在籍」と記載されている場合でも、実際に現場を担当する職人が有資格者かどうかは確認しておくとより確実です。

施工後の保証内容・年数が明示されているか


保証内容は、口頭だけでなく書面で確認することが大切です。保証の範囲や年数、対象外となる条件などが、契約書や保証書にきちんと記載されているか確認しましょう。

屋根塗装や外壁塗装の保証期間は、一般的に3年・5年・10年程度が目安とされています。ただし、保証内容や期間は業者や工事内容によって異なります。

事前にしっかり確認しておくことで、工事後のトラブル防止につながります。

会社の実績や施工事例が確認できるか


過去の施工事例は、その業者の経験や対応力を判断するうえで参考になります。

ホームページなどで、施工前後の写真や工事内容、使用した材料などが具体的に確認できるか見ておきましょう。

特に、自宅と似た屋根形状や劣化状況の事例があれば、仕上がりのイメージもしやすくなります。

事例が少ない場合や、確認を依頼しても提示がない場合は、慎重に判断することをおすすめします。

まとめ

屋根工事は法律上、無資格でも施工ができる工事です。そのため、依頼する際には業者の専門性をしっかり確認しておくことが大切です。

瓦葺き技能士や建築板金技能士などの国家資格の有無や、建設業許可の取得状況は、業者の技術力や信頼性を判断するひとつの目安になります。

また、保証内容の明示や施工実績の確認など、事前にチェックできるポイントについてもあわせて見ておくと安心です。

信頼できる業者に早めに点検や相談をしておくことで、住まいの劣化を防ぎ、結果的に余計な修繕費用を抑えることにもつながります。

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